(1) の続きです。長文になると思うので、興味ない人はスルーしてください(笑)
あと、これから現地で
ライヴ 観るという方でネタバレされたくない人もスルーしてね。
さて、第一部のラスト、King Of The Mountainの終わりで、パーカッショニストのMinoが
ステージ中央に出てきて、縄につけた何かを頭上でぶんぶん振り回すパフォーマンス。
何かが起こりそうな予感・・・
すると、突然の発砲!!
とてつもない数の黄色いカード(名刺よりちょっと大きく、薄っぺらい紙)が、
ステージから客席に向けて放たれる。
自分も含め、オーディエンスは皆手を伸ばし、そのカードをかき集める。
1階前方の席で良かった!!
よく見ると、テニスンの詩、The 9th waveの4行が記されているではないか。
いよいよここから、今回の
ライヴ の重要なコンセプトと言われていた
The 9th waveが始まることに・・・
The 9th waveと言えば、ケイトが85年にリリースした大ヒットアルバム
「The Hounds Of Love」のB面。レコードの片面をすべて使い、テニスンの詩に
インスパイアされた組曲のような展開をするという、コンセプチュアルな楽曲の流れ。
あれをステージでどのように表現するのか!?
かつてケイト本人も映像化を切望していたということもあり、
長年練られてきたであろう構想が遂に実現するのか・・・と思うと、こちらの期待も高まる。
ステージに巨大なスクリーンが登場し、ショートフィルムが流れる。
船が沈没するのを天体望遠鏡で発見したおじいちゃんが、それを電話で伝えようとするも、
なかなか伝わらない、というやりとりが観客の笑いを誘う。
んー、ここのやりとり(当然英語)はあまり聞き取れなかったので、
英語堪能な方に補足していただけると助かります。
ライフジャケットを着て海に浮かぶケイトの映像に切り替わり、
And Dream Of Sheepが始まる。
スクリーンに映るケイトが歌っているわけだが、生々しい歌声、息づかい、から察するに、
リップシンクの逆で、映像の口の動きにシンクロさせて生で歌っているのかな、と思ってみたり。
もしかしたら、これ用に新たに録音された歌声なのかもしれないけど。
捜索のヘリコプターを模した機材が、観客の頭上を移動しまくり、
サーチライトのようにスポットライトを観客にあてるなど、
オーディエンスも巻き込んでのシアトリカルなステージが展開。
Under Iceでは、ケイトを氷の中から救出すべく、他の乗組員たち(コーラス隊)が
斧のようなものでステージ床を叩くパフォーマンス。最後には、ケイトを無事救出!
突然床からケイトが飛び出してきて、ビックリ!!
休む間もなくWaking The Witchへ突入。助けを乞うケイトに対し、神父さんは
「こいつは魔女だ!」と突き放し、先ほど助け出してくれた乗組員たちが、
再び床の下(氷の中)へケイトを押し込めてしまう。
すると、今度は部屋(船の中の部屋?)のセットが登場し、
ケイトの息子バーティーくん扮する乗組員と父親の会話のようなシーンが繰り広げられる。
ここもあまり聞き取れなかったので、英語堪能な方にどんなやりとりだったか
詳しく補足していただきたいところですが。
二人の会話が進む中、先ほどまで何も無かったはずの開けたドアの裏側から
ケイトが突然登場するマジックが!(笑
二人にはケイトの姿が見えていないけど、ケイトには二人が見えている、という
歌詞にぴったりなWatching You Without Meのパフォーマンスが面白い。
ここから、Jig Of Lifeへ。イーリアン・パイプの音色も鮮やかで、
まさかこんな本格的なジグを生演奏で堪能できるとは!感激。
記憶があいまいなのだけど(苦笑)、たぶんフィッシュ・ピープルとかが出てきて、
ステージ全体を覆える巨大な布を波打たせていたような?
どのシーンだったか、記憶が飛んでしまっているのだけど。
そして、いよいよケイトが救出されるときが!!Hello Earthに合わせて、
小さな救命船のような物体に乗った乗組員数名がケイトを引き上げ、
最後はフィッシュ・ピープル(魚の被り物をした人たち)に担がれてステージ下へと運ばれていく。
スクリーンには、下からケイトが手を伸ばす映像が映し出され、
そこに上からも救助の手が伸び、ガッチリとその手を掴むシーンが!!
感動的な救出シーン!!思わず涙ぐんでしまう瞬間でした。
「無事救出されて、良かった!」と感動の拍手に包まれる中、
The 9th WaveのエンディングとなるThe Morning Fogへ。
アコースティックな楽器を抱えて、バンドメンバーたちがステージ前方へ出てきて、
ケイトもステージへ上がって、ピースフルで楽しい、温かい雰囲気の中、ケイトが歌う・・・
もう最高です。
ある程度、演劇的な要素もあるんだろうな、と想像はしていたものの、
とんでもないステージを見せつけられ、なんと表現したらいいか、分かりません。
ロック・コンサート、ミュージカル、演劇、・・・そんな概念を超越した唯一無二のアート。
こんなすごいものを体験することが出来て幸せ。
この時点で、たぶん開演から90分弱くらいが経過。普通の
ライヴ なら、
これで終了!でもおかしくないほどの完璧な構成、満足度の高さ!
でも、これで終わらないのがケイトのすごいところだ。
ここから20分の休憩に入り、皆がトイレへ向かうも、
中には1部のラストで舞っていた紙切れをゲットしようとする人もいて、
後方席のお客さんが前方の床を探し回っていたり。
また、見知らぬ人が「あの紙切れ、拾ったか?」と声をかけてきたりする。
拾った紙を分け与えていたりもして、観客みんなの一体感のようなものも感じられ、
うれしい気持ちになった。
レポート
(3) へ続く
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